【音信不通!?】相続人と連絡が取れない場合|自動車の相続

2024年2月20日

この記事を読むとわかること!

自動車の相続人と連絡が取れない場合の対応

相続人の方の中には、ほとんど会ったことのないような方がいる場合もあり、住所や電話番号などがわからず連絡が取れないことがあります。困ったことに、連絡が取れないままでは自動車の相続手続きができません。

こちらでは『自動車の相続人と連絡が取れない場合の対応策』について、千葉市林行政書士事務所が解説いたします。

自動車の相続はいつまでにすればいい?

自動車の所有者が亡くなった場合には、次の所有者となる相続人の名義に変更する必要があります。

✔︎自動車の相続に期限はない!
自動車の相続に期限はありません。また、名義を変更しなくても車検を受けることもできます。しかし、名義を変更しないと売却や保険関係の手続きができません。

✔︎普通車の相続には相続人全員の同意が必要!
普通車の相続手続きの場合、『相続人全員の実印を押した遺産分割協議書』が必要となりますので、相続人との連絡は不可欠です。なお、査定額が100万円以下の場合には、遺産分割協議書に代えて査定書でも手続き可能ですが、相続人の同意が必要です。

相続人と連絡が取れない場合の対応

では、相続人と連絡が取れない場合にはどのように手続きをすればいいのでしょうか?

答えは『どうにかして相続人と連絡を取る』ことです。まずは、以下の方法で相続人とコンタクトをとっていきます。

※以下の方法は、連絡が取れない相続人が住所地で暮らしているが、連絡を取れない場合の対応となります。住所変更をしないまま違う場所に住んでいる場合や、どこにいるのか所在がわからない場合には、行方不明者として手続きを進めていきます。

1,住所を調べる

『戸籍の附票』を請求することで、相続人の住所がわかります。まず、亡くなった方と相続人の関係がわかる戸籍謄本を請求して、相続人の現在の戸籍を探していく必要があります。

戸籍の附票

戸籍の附票とは、その戸籍が作られてから(またはその戸籍に入籍してから)現在に至るまで(またはその戸籍から除籍されるまで)の住所が記録されています。戸籍謄本同様、本籍地の市町村役場にて取得することができます。

2,手紙などを送る

住所がわかったら、相続人に手紙などを送ります。

「同意しろ!」というような一方的な文面ですと、反発して円滑に手続きが進まない可能性もありますので、書き方には注意が必要です。また、相手が確実に受け取ったとわかるような郵送方法の利用をお勧めいたします。

本人限定受取郵便であれば、受取時に本人確認があり、本人しか受け取れないので確実に相続人に届いたかどうかがわかります。

相手に手渡ししてもらえる郵送方法

・レターパックプラス
・宅急便
・本人限定受取郵便など
※本人限定受取郵便について:https://www.post.japanpost.jp/service/fuka_service/honnin/

3,SNSのDMに連絡する

手紙を送っても返事がない場合もあります。その場合、最近ではSNSを利用されている人も多いので、相続人を探してみるといいかもしれません。見つかったら、ダイレクトメッセージなどで連絡が取れる可能性があります。

注意点としては、本名で行っていないSNSに関しては、確実に相続人とは言えないので慎重に行う必要があります。

SNS

・フェイスブック
・インスタグラム
・ツイッターなど
Facebookなどは基本的に実名ですが、設定上偽名やなりすましも可能なようですのでご注意ください。

4,直接自宅に訪問する

近場であれば、相続人の自宅に直接訪問する方法もあります。

しかし、いきなり訪問をされるとトラブルになる可能性もありますので、事前に手紙などで「返事がない場合には訪問する」などの旨の記載をしておくといいかもしれません。

5,遺産分割協議調停

それでも連絡がつかない場合には、裁判所に相続の調停を申し立て、裁判所から呼び出してもらいます。

こちらの呼び出しを無視すれば罰金が課される場合もあります。しかし、調停は相続人全員の出席が必要だったり、自動車のみの相続で利用するには検討が必要かと思います。

遺産分割協議調停

被相続人が亡くなり,その遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合には家庭裁判所の遺産分割の調停又は審判の手続を利用することができます。調停手続を利用する場合は,遺産分割調停事件として申し立てます。この調停は,相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるものです。
調停手続では,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらったり,遺産について鑑定を行うなどして事情をよく把握したうえで,各当事者がそれぞれどのような分割方法を希望しているか意向を聴取し,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を目指し話合いが進められます。
なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,遺産に属する物又は権利の種類及び性質その他一切の事情を考慮して,審判をすることになります。
https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_12/index.html

まとめ

いかがでしたでしょうか。連絡がつかない相続人と連絡を取るのはかなり大変です。相続人同士の関係があまり良くない場合、当事者同士だとなかなか手続きが進まないこともあります。相続人と連絡が取れないでお困りの場合や相続に関するご相談は当事務所にお声がけください。

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